自立をうながすバリアフリーリフォームの検討を

福祉の世界では「ノーマライゼーション」という言葉があります。これは、障害のある方も健常者も隔てる区別なく、同様の生活が送れるようにするという理念となっています。バリアフリーもノーマライゼーションの理念の中に含まれています。段差が無くなることで、今まで行けなかった場所にも行けるようなり、行動範囲が広がり自信へとつながります。ひと昔前の家は、高い土間や上がり框、敷居など家中に段差が多くありました。リフォームをして、障がい者や高齢者に優しい家づくりが基本となっています。床の高さをすべて統一するには、お金が掛かります。

基本的には低い床に木材などを足して高い床のレベルにあわせるようになります。広範囲になればなるほど、材料代と大工の人件費がかかってしまいます。1、2センチの低い段差であれば、無理にすべてのレベルを一定にせず、段差部分にスロープを設置する方法がいいでしょう。スロープは数千円で販売されていますので、経費が抑えられます。また、要介護認定を受けている方が、家族に居るのであれば、その方の移動を安全にすることを目的に20万円を上限に9割(または8割)分が給付されます。地域包括支援センターやケアマネージャーに相談してみることもいいでしょう。

デイケアなどの介護サービスを活用することも大切ですが、健やかな心を維持するためにも、できる限り自立し、自分の力で生活できるよういざなっていくという考えも忘れないでおきたいものです。